FX・外国為替

新NISAで売却した枠はいつ復活する?非課税保有限度額の再利用ルールを初心者向けに解説【2026年版】

📊

この記事と合わせて読みたい

FX口座開設おすすめランキング5選

ランキングを見る →

「新NISAで商品を売却したら、使った非課税枠はどうなるの?」「もう一度その枠を使えるの?」——これは新NISAを始めた多くの初心者がつまずくポイントです。結論から言うと、新NISAでは売却した分の非課税枠が「翌年」に復活し、生涯1,800万円の枠の範囲内であれば何度でも再利用できます。ただし「復活するのは簿価(取得価額)ベース」「年間投資枠は復活しない」など、知らないと損や混乱につながる注意点もあります。

この記事では、金融庁の公式情報をもとに、新NISAの非課税保有限度額の再利用(枠の復活)の仕組みを、図解代わりの表を使いながら初心者向けにわかりやすく整理します。執筆は2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)のJACKが、制度に基づいて中立的に解説します。

結論:売却した枠は「翌年」に「簿価ベース」で復活する

まず全体像を押さえましょう。新NISAの枠の復活について、最初に知っておくべきポイントは次の3つです。

  • 復活するタイミング:売却した年ではなく、翌年以降に復活します。
  • 復活する金額:売却時の時価ではなく、簿価(取得価額=買ったときの値段)ベースで復活します。
  • 復活する枠の種類:復活するのは生涯の非課税保有限度額(1,800万円)の方であり、年間投資枠(年360万円)は復活しません

金融庁によると(2026年6月時点)、新NISAでは「商品を売却した場合、翌年以降、売却した商品の簿価(取得金額)の分だけ非課税投資枠が復活し、再利用が可能になります」とされています。これは旧NISA(2023年以前)にはなかった大きな特徴で、ライフステージに応じて資金を出し入れしながら、生涯にわたって非課税のメリットを受けられるようになりました。

そもそも新NISAの「2つの枠」をおさらい

枠の復活を理解するには、新NISAに「2つの枠」があることを先に押さえる必要があります。

年間投資枠(1年あたりに投資できる上限)

金融庁によると(2026年6月時点)、1年間に投資できる金額の上限は次のとおりです。

  • つみたて投資枠:年間120万円
  • 成長投資枠:年間240万円
  • 両方を併用した場合の合計:年間360万円

非課税保有限度額(生涯にわたって持てる上限=総枠)

金融庁によると(2026年6月時点)、生涯を通じて非課税で保有できる上限額(非課税保有限度額)は1,800万円です。このうち成長投資枠で使えるのは1,200万円までと決められています(つみたて投資枠だけで1,800万円を使うことも可能です)。

そして重要なのが、この1,800万円は「買ったときの価格(簿価・取得価額)」で管理されるという点です。値上がりして時価が2,000万円になっても、買付け残高(簿価)が1,800万円以内であれば枠を超えたことにはなりません。枠の復活もこの簿価ベースの考え方が土台になります。

枠が復活する仕組みを表で理解する

言葉だけではイメージしづらいので、具体例を表にしてみましょう。ここでは「2026年に100万円分の投資信託を買い、その後150万円に値上がりした時点で全部売った」というケースを考えます。

項目 金額・タイミング
2026年に投資した金額(簿価) 100万円
売却したときの時価 150万円
復活する非課税保有限度額 簿価の100万円(時価の150万円ではない)
復活するタイミング 売却した翌年(このケースでは2027年)以降
その年(2026年)の年間投資枠 売っても復活しない(使い切ったら同年内は追加投資不可)

このように、復活するのはあくまで簿価の100万円です。値上がり益の50万円分は枠としては戻ってきません。逆に値下がりして時価が70万円になっていても、復活するのは簿価の100万円のままです。利益が出ても損が出ても、復活額は「買ったときの値段」で決まると覚えておきましょう。

イメージ:枠の出入りを時系列で見る

できること 使った総枠(簿価)の残高イメージ
2026年 100万円を投資 1,800万円のうち100万円使用
2026年中に全額売却 売却は自由。ただし枠はこの年には戻らない 残高はまだ100万円使用のまま
2027年 前年売却した簿価100万円分の枠が復活 使用済みが0万円に戻り、再び投資可能

このため、「年内に売って、その資金ですぐ同じ年にもう一度たくさん投資し直す」という使い方は、年間投資枠の制約もあって思うようにはできません。枠を回して使いたい場合は、翌年以降に復活するという時間軸を前提に計画する必要があります。

初心者が間違えやすい3つの注意点

注意1:年間投資枠(年360万円)は復活しない

復活するのは生涯の総枠(1,800万円)だけです。たとえば2026年につみたて投資枠120万円を使い切ったあと、同じ年に保有商品を売っても、その年のつみたて投資枠120万円が再び増えることはありません。1年に投資できる上限はあくまで年360万円(つみたて120万円+成長240万円)です。

注意2:復活は「翌年」。当年中の即時再利用はできない

金融庁によると(2026年6月時点)、枠が復活するのは「翌年以降」です。売った瞬間や同じ年のうちに総枠が空く、という仕組みではありません。急な出費に備えて一時的に売り、すぐ同額を買い直したい場合でも、総枠の復活は翌年まで待つ必要がある点に注意しましょう。

注意3:復活は簿価ベース。値上がり益の分は枠として戻らない

前述のとおり、復活額は時価ではなく簿価です。大きく値上がりした商品を売っても、戻ってくる枠は「買ったときの金額」分だけです。「売れば時価分まるごと枠が空く」と誤解していると、再投資できる金額が想定より少なくなることがあります。

なお、復活した枠を使って再投資できる回数に上限はなく、1,800万円の範囲内であれば翌年以降に何度でも売り買いを繰り返せる、とされています。ただし頻繁な売買が必ずしも有利とは限らず、長期・分散・積立を基本とする考え方とのバランスが大切です。出口での取り崩し方とあわせて考えたい方は、関連記事もご覧ください。

枠の復活をどう活かす?基本的な考え方

枠が復活する仕組みは、「一度使ったら終わり」だった旧NISAより柔軟です。一般論として、次のような場面で活かしやすいと考えられます。

  • ライフイベントでの一時的な取り崩し:教育費や住宅資金などでいったん売却しても、翌年以降に簿価分の枠が戻るため、生涯の非課税メリットを使い続けやすい。
  • 長期での資産の入れ替え:保有商品を見直して別の商品に乗り換えたい場合も、翌年以降に枠が復活するため再投資の余地が生まれる。

一方で、枠が復活するからといって短期売買を繰り返すと、相場のタイミングを外したり、複利効果が積み上がりにくくなったりする可能性もあります。復活ルールは「使いやすさ」を高めるための仕組みであり、頻繁な売買を推奨するものではない、という点は押さえておきましょう。具体的な投資判断はご自身の状況に応じて慎重に検討してください。

FAQ:新NISAの枠の復活でよくある質問

Q1. 売ったらすぐにその枠を使えますか?

いいえ。金融庁によると(2026年6月時点)、復活するのは「翌年以降」です。売った年のうちに総枠が空くわけではありません。

Q2. 値上がりして150万円になった商品(買値100万円)を売ったら、150万円分の枠が戻りますか?

いいえ。復活するのは簿価(取得価額)の100万円分です。値上がり益の50万円分は枠としては戻りません。

Q3. 年間投資枠(年360万円)も売れば復活しますか?

いいえ。復活するのは生涯の非課税保有限度額(1,800万円)の方で、年間投資枠は復活しません。1年に投資できる上限は年360万円のままです。

Q4. 枠の再利用に回数の上限はありますか?

金融庁の説明によると(2026年6月時点)、1,800万円の範囲内であれば翌年以降に何度でも売り買いができるとされています。ただし、頻繁な売買が有利とは限らない点には注意が必要です。

Q5. 一部だけ売っても枠は復活しますか?

はい。保有商品の一部を売却した場合でも、売却した分の簿価に相当する枠が翌年以降に復活する、という考え方になります。

出典・参考

  • 金融庁「NISA特設ウェブサイト」(新しいNISA:制度概要・年間投資枠・非課税保有限度額・売却時の枠の再利用)(2026年6月時点で確認)
  • 金融庁「NISA特設ウェブサイト よくある質問」(非課税保有限度額の管理・簿価残高・翌年以降の再利用)(2026年6月時点で確認)

※制度の詳細・最新情報は、必ず金融庁の公式サイトおよびご利用の金融機関の説明をご確認ください。

あわせて読みたい関連記事

投資に関するご注意

本記事は制度の解説を目的とした情報提供であり、特定の金融商品の購入や売却を推奨するものではありません。投資信託や株式などの金融商品は、価格変動等により元本割れが生じるおそれがあります。NISA制度の内容や非課税保有限度額の取り扱いは法令改正等により変更される可能性があります。投資の最終判断はご自身の責任で、最新の公式情報を確認のうえ行ってください。

著者プロフィール

JACK|2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。NISA・iDeCo・保険・税金・ふるさと納税など、制度に基づいた中立的な比較・解説を行っています。

  • この記事を書いた人

JACK

JACK|2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。NISA・iDeCo・保険・税金・ふるさと納税など、制度に基づいた中立的な比較・解説を行っています。各サービスの数値は公式情報をもとに確認し、公的情報を出典として記事を作成しています。

-FX・外国為替