「ドルコスト平均法」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?投資を始める際に必ず押さえておきたい、リスクを抑えながら資産を積み上げる基本的な投資手法です。今回はその仕組みと活用方法をわかりやすく解説します。
ドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法(Dollar Cost Averaging / DCA)とは、一定の金額を、一定の間隔で、定期的に投資し続ける手法です。価格が高い時には少ない量を、価格が安い時には多くの量を自動的に購入することになります。
例えば毎月1万円ずつ投資信託を購入すると決めたとします。価格が1,000円の時は10口、500円の時は20口購入することになります。つまり、価格が下落した時ほど多くの口数を取得できる仕組みです。
具体例で理解するドルコスト平均法
毎月1万円を3ヶ月間投資した場合の比較を見てみましょう。
| 月 | 基準価額 | 一括投資(3万円) | ドルコスト(1万円/月) |
|---|---|---|---|
| 1月 | 1,000円 | 30口取得 | 10口取得 |
| 2月 | 500円 | − | 20口取得 |
| 3月 | 800円 | − | 12.5口取得 |
| 合計 | − | 30口(平均単価1,000円) | 42.5口(平均単価約706円) |
この例では、ドルコスト平均法の方が平均取得単価が低くなり、同じ3万円の投資でより多くの口数を取得できています。
ドルコスト平均法のメリット
① 感情に左右されない投資ができる
「今が買い時か、待つべきか」という判断を不要にします。定期自動購入を設定すれば、相場を気にせず淡々と積み立てられます。市場が下落しても「安く買えるチャンス」と捉えることができます。
② 平均取得単価を下げやすい
上の例のように、価格変動がある局面では一括投資よりも平均取得単価が低くなりやすいです。これにより、最終的な運用成績が改善される可能性があります。
③ 少額から始められる
毎月100円から積み立てられる証券会社・商品もあります。まとまった資金がなくても投資を始められるのは大きな魅力です。
④ 投資の習慣が身につく
自動積立を設定することで、毎月自動的に投資が行われます。手間なく資産形成の習慣が定着します。
ドルコスト平均法のデメリット
① 右肩上がりの相場では一括投資に劣る
相場が一方的に上昇し続ける局面では、早めに一括で購入した方が有利です。ドルコスト平均法は価格変動があってこそ真価を発揮します。
② 下落相場が続くと損失が続く
長期間にわたって相場が下落し続ける場合、積み立てを続けても損失が膨らむ可能性があります。ただし、これは一括投資でも同様のリスクです。
③ 大きなリターンは得にくい
ドルコスト平均法は「安定して着実に積み上げる」手法です。短期間で大きなリターンを狙う手法ではありません。
ドルコスト平均法の実践方法
最も手軽にドルコスト平均法を実践できるのが、新NISAの「つみたて投資枠」です。毎月一定額を自動的に投資信託へ積み立てることができ、運用益が非課税になります。
- 証券口座(SBI証券・楽天証券など)でNISA口座を開設
- インデックスファンド(eMAXIS Slim全世界株式など)を選ぶ
- 毎月の積立金額を設定して自動購入をオンに
- あとは定期的に残高確認するだけ
まとめ
ドルコスト平均法は、投資初心者から上級者まで幅広く活用されている王道の資産形成手法です。「タイミングを図る必要がない」「感情に左右されない」という点で、長期投資に非常に向いています。新NISAのつみたて投資枠と組み合わせて、今日から資産形成を始めてみてください。