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「iDeCoって、40代や50代から始めても意味あるの?」
「20代から積み立てている人と比べたら、今さら遅いのでは…」
こんな不安から、一歩を踏み出せない方はとても多いです。
ですが、結論から言うと40代・50代はiDeCoを始めるのに決して遅くない年代です。むしろ、この年代だからこそ大きくなるメリットもあります。
この記事では、2級FP技能士の資格を持つ私が、制度と試算をベースに「今から始める価値」と「掛金設計・注意点」をやさしく解説します。
この記事の結論
- iDeCoは65歳まで加入可能。40代スタートなら20年前後の積立期間を確保できる
- 所得が高い年代ほど、掛金の所得控除による節税効果が大きい。働き盛りの40代・50代はメリットを受けやすい
- 受取開始は75歳まで選べるため、加入後も運用を続けて増やす時間をつくれる
40代・50代からのiDeCoが「遅くない」3つの理由
まずは結論の3つの理由を、順番に見ていきましょう。
- 理由①:65歳まで加入できる…現行制度では、国民年金の被保険者であれば65歳になるまで掛金を拠出できます。45歳なら約20年、50歳でも約15年の積立期間があります。なお、加入可能年齢のさらなる引き上げも予定されていると報じられていますが、詳細は公式情報の確認が必要です。
- 理由②:節税効果は「今」が一番大きい年代…iDeCoの掛金は全額が所得控除の対象です。所得税は所得が高いほど税率が上がるため、収入がピークに近づく40代・50代は、若い頃より節税額が大きくなりやすいのです。
- 理由③:受取開始は75歳まで選べる…60歳で必ず受け取る必要はありません。運用を続けながら、75歳までの間で受取タイミングを選べます。「積立終了=運用終了」ではない点が心強いところです。
「若いうちに始めた方が有利」なのは事実ですが、それは「今から始めても意味がない」という話ではありません。2番目にいいタイミングは、いつでも今日です。
ちなみに「新NISAとどっちを優先すべき?」と迷う方は、iDeCoと新NISAの優先順位を解説した記事もあわせてどうぞ。
45歳スタートの積立試算|月2.3万円×20年でいくらになる?
会社員(企業年金なし)の掛金上限は、現行では月2.3万円です。この上限額を45歳から65歳まで20年間積み立て、年3%・年5%で運用できたと仮定した場合の試算が下の表です。
なお、掛金上限は今後引き上げが予定されていると案内されていますが、時期や金額の詳細は公式サイトでの確認をおすすめします。
| 積立期間 | 元本 | 年3%と仮定した場合 | 年5%と仮定した場合 |
|---|---|---|---|
| 10年(55歳〜) | 276万円 | 約321万円 | 約357万円 |
| 15年(50歳〜) | 414万円 | 約522万円 | 約614万円 |
| 20年(45歳〜) | 552万円 | 約755万円 | 約945万円 |
45歳から20年間続けた場合、元本552万円に対して年3%なら約755万円、年5%なら約945万円という試算になります。
もちろん運用成果は市場次第で、元本割れの可能性もあります。上の数字はあくまで一定利回りを仮定した目安ですが、「40代からでも老後資金の柱を1本つくれる」規模感は伝わるはずです。
年収別・節税額の目安|掛金月2.3万円ならいくら戻る?
iDeCo最大の魅力は、運用益が出なくても確実に効く掛金の所得控除です。月2.3万円なら年27.6万円が所得から差し引かれ、所得税と住民税が軽くなります。
年収別の軽減額の概算は次のとおりです(会社員・扶養状況などで変わるため、あくまで目安です)。
| 年収の目安 | 適用税率の目安(所得税+住民税) | 年間の節税額の目安 | 20年続けた場合 |
|---|---|---|---|
| 500万円 | 約20% | 約5.5万円 | 約110万円 |
| 700万円 | 約30% | 約8.3万円 | 約166万円 |
| 900万円 | 約33% | 約9.1万円 | 約182万円 |
年収700万円の方なら、掛金を出すだけで毎年8万円前後の税負担が軽くなる計算です。20年間の累計では150万円を超える規模になります。
この節税は運用成績と関係なく受けられるため、収入の高い40代・50代ほど「始める価値」が大きいと言えるのです。
50代は要注意|「通算加入者等期間10年」のルール
一方で、50代からのスタートには知っておくべきルールがあります。それが受給開始年齢に関わる10年ルールです。
iDeCoの資産を60歳から受け取るには、60歳時点で通算加入者等期間が10年以上必要です。期間が10年に満たない場合、受給開始が次のように後ろ倒しになります。
| 60歳時点の通算加入者等期間 | 受給開始できる年齢 |
|---|---|
| 10年以上 | 60歳から |
| 8年以上10年未満 | 61歳から |
| 6年以上8年未満 | 62歳から |
| 4年以上6年未満 | 63歳から |
| 2年以上4年未満 | 64歳から |
| 1カ月以上2年未満 | 65歳から |
たとえば55歳で初めて加入すると、60歳時点の期間は5年なので、受け取れるのは63歳からになります。
ただしこれは「損をする」ルールではなく、受け取れる時期が少し後ろにずれるだけです。60代前半も働く予定の方なら、実害はほとんどないケースも多いでしょう。企業型DCの加入期間が通算される場合など細かい条件もあるため、詳細は公式サイトや金融機関で確認してください。
出口の基礎知識|受け取り方で税金が変わる
iDeCoは受け取るときにも税制優遇があります。基本だけ押さえておきましょう。
- 一時金で受け取る…退職所得控除が使える。勤続年数ならぬ「加入年数」に応じて非課税枠が計算される
- 年金形式で受け取る…公的年金等控除が使える。公的年金と合算して枠を判定する
- 併用…一部を一時金、残りを年金で受け取る方法を選べる金融機関もある
注意したいのは、会社の退職金と受取時期が重なると、控除の枠を取り合って税負担が増える場合があることです。退職金が多い方ほど、受取時期の設計が重要になります。
出口戦略は奥が深いので、まずは「受け取り方で税金が変わる」ことだけ覚えておけば十分です。制度全体のより詳しい解説はiDeCo完全ガイドにまとめています。
40代・50代がiDeCoを始める3ステップ
始め方はシンプルで、やることは3つだけです。
- 金融機関を選ぶ…最重要ポイントは「運営管理手数料が0円」であること。手数料は数十年払い続けるコストなので、ここで差がつきます。低コストの投資信託がそろっているかも確認しましょう。
- 加入手続きをする…ネットや書類で申し込みます。会社員の方は勤務先の証明書が不要になるなど、手続きは以前より簡単になっています。審査を経て1〜2カ月ほどで口座が開設されます。
- 商品を選んで積立開始…積立期間が15〜20年とれる方なら、低コストのインデックス型投資信託が定番の選択肢です。60歳が近い方は、値動きを抑えた配分も検討しましょう。
迷ったら、運営管理手数料が0円で、サポート体制に定評のある金融機関から選ぶのが失敗しにくい方法です。
まとめ|「遅いかも」と迷っている今が始めどき
40代・50代からのiDeCoは、決して遅くありません。
65歳まで積み立てられ、節税効果は働き盛りの今が最大級。受取は75歳まで引っ張れるため、時間の余裕も思った以上にあります。
50代の方は10年ルールだけ頭に入れつつ、まずは金融機関選びから動いてみてください。1年迷えば、その分だけ積立期間と節税のチャンスが減っていきます。
「今日が一番若い日」の気持ちで、老後資金づくりの一歩を踏み出しましょう。
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